応援団からのメッセージCheering Message

サポーターからの応援メッセージ

生かす意味の無くなった被ばく牛、殺処分せず自費で餌をまかなう、がもはや限界。

渋谷の雑踏の上を吠えるように叫ぶ、訴える・・・スピーカー。

人々は無関心のように見える、そうだろうか。

意味なく生きてる姿は牛どころか私たち人間でもある。

そして、今は被害者でもいつ加害者になるかわからない私は自分を疑うしかない。

樹木希林(役者)

その土地で、長く牛を育ててきた。

殺したくなかった。無意味な命にしたくなかった。

それだけのことで、この人たちはなぜ、こんなにも苦しまなくてはならなかったのだろう。

森絵都(作家)

死んでいった牛、牛、牛、生き残った牛、牛、牛。牛飼いたちの無念、無念、無念。

出荷されることもなく、年老いていくのをただ待つ牛たち。その中で望まれることなく産まれる子牛。

多くの死の中で、新しい命が生まれる瞬間に自分は心震えた。

出荷されることなく、そこで一生を終えるとしても、命の存在に希望は宿るのだと。

奈良美智(美術家)

原発事故が起きたとき、警戒区域内には約3500頭の牛がいた。多数の牛が餓死し、1749頭が安楽死処分となった。

しかし今も、470頭の牛が生き延びている(2017年8月末現在、福島県農林水産部畜産課による)。

この映画はその牛たちの声、息づかい、生きる姿を伝えてくれる。

そして、牛と共に生きる人々の声、息づかい、生きる姿も。

国が命じた安楽死処分に抗して牛を飼いつづけることは、並大抵の苦労ではない。

牛の祖先が野生動物から家畜化されたのは、約8000年前。それから人間は営々と牛を飼ってきた。

牛を飼う仕事の厳しさも歓びも知っている人たちだからこそ、苦しい状況にあっても自らの意思で行動することができるのだ。

東電福島第一原発の運転開始は1971年。それ以前は「日本のチベット」といわれるような過疎地だった。

原発立地に伴う交付金は中央と地方の、豊かな都会と貧しい田舎の経済的格差を縮めはしたが、安全神話とともに大きな危険をもたらした。

この映画はまた、真の豊かさとは何かを我々に問いかけてくる。

眞並恭介(ノンフィクション作家)

「一人の人間の声は、果たして小さいのだろうか」

「一人の人間の声は、聞いてもらえないのだろうか」

「一人の人間の声は、誰かに届くのだろうか」

2011年3月11日、東日本大震災発生。あれから6年半が経つ。死者行方不明者:約1万8500人。現在の避難者:約22万5000人。
いまだに東北の被災地は何も変わってはいない。逞しく生きようとする人々のニュースの陰で、我家にも帰れず、家族とも離れて暮らす人々がいる。

いまや世間は、2020年東京オリンピックの陰で、そんなことがなかったかのようにニュース報道もされない。
3.11東北ネタはもう古いというマスコミの認識に、歴史はこうして風化させられていくのかと感じる。3.11福島原発事故は、実は未熟な科学者と未熟な政治家の傲慢と打算が引き起こした人災といえる。このことを隠すかのように「3.11東日本大震災」の名前が先に表示される。確かに地震と津波が原発事故の牽引になったことは確かだが、地震と津波だけだったら復興はもっと素早くできる。復興を妨げているのは、福島原発の放射能汚染だ。

牛飼いたちが大事な牛を見殺しにしなくてはならなかったのは、放射能汚染から我が身を守るためだ。原発事故さえなければ牛たちが殺処分されることはなかった。 原発事故は津波のせいではない。もう一度言う「福島原発事故は、実は未熟な科学者と未熟な政治家の傲慢と打算が引き起こした人災」なのだ。都合良く論点がすり替えられていく。
全ては津波のせいにしたいのだ。私たちは、論点のすり替わりに注意しなければならない。

松原保監督のドキュメント映画:「被ばく牛と生きる」は、日本人の愚行を歴史に刻むために作られた優れた記録だと思う。6年前に起きた事実を現象としてみるだけでなく、国や国民がどう考え、どう変化していくものかを検証する手がかりにもなる。
一人の人間の声は小さいのだろうか。いや、全てはたった一人から始まる

映画評には賛否両論あるだろう。しかしひと時、この映画に自分自身だったらどうするか、と置き換えてみてほしい。
自分だったら行動できるだろうかと。知行合一が試される。

「原発さえ無ければ」と堆肥小屋の壁板にチョークで遺書を残して自分の命を絶った54才の酪農家。
「老人は(避難の)あしでまといになる 私はお墓に避難しますごめんなさい」と書き遺して命を絶った93才の女性。
計画的避難が決まった翌日に「俺は長く生きすぎた」と言い残して自殺した102才の男性。

あれから6年。みんな何もかも忘れてしまったのだろうか。確かに忘れることによって気持ちを切り替え前に進むこともある。しかし、決して忘れてはならないことがある。
それは、仕出かしたことの罪を二度と犯さないための覚悟。

しかし今また、原発という手に負えない試作品を事故の検証もなく再稼働させようとしている。これでいいのだろうか。
いつ、どこで、誰に降り掛かってもおかしくないコトが起きたことを、忘れようとしているのだろうか。

「思い出したくない。でも、決して忘れてはならないコトがある」。
あり得ないことが起きた現実から、決して目を背けてはならない。

この映画は、幸せとは何かを問い行動する人間の示唆に富んだ映画である。

広瀬之宏(京都国際インディーズ映画祭・プロデューサー)

思わず目を覆ってしまうような原発事故の惨状。

しかし、そこには、ともに生きてきたベコたちを命がけで守ろうと奮闘するフクシマの人たちの姿があった。

この6年、いったい私は被災地の、フクシマの何を見ていたのか。映像を見るうちに頬を涙がつたった。

増田ユリヤ(ジャーナリスト)

餓死した牛たちの亡骸。国の方針で安楽死させられる命たち。

この映画には目を背けたくなる現実が描かれている。

だからこそ、目を背けてはならない、と自分に言い聞かせる。

被曝牛という、存在を許されない命と生きることが希望であるように、福島の現実から目を逸らさないことが微かな「希望」に繋がるのだから。

井上淳一(脚本家・映画監督/『大地を受け継ぐ』監督)

嬉しそうに走る。ケガをする。お腹がすいたら辛い。そんな命の輝きに関わるすべて。

それは人間も牛も変わらないものではないか。野生、家畜、ペット。だったら何が変わるという?

牛の瞳の輝きを捉えた映像を通して、神が問いかけている。

鵜戸玲子(編集者/映画『残されし大地』ジル・ローラン監督夫人)

フジテレビの笠井アナウンサーから、プロデューサーの榛葉さんあてにこのような感想をいただきました。

榛葉さん。
拝見しました、「被ばく牛と生きる」。
強い感銘を受けました。

家畜に対する甘いイメージが突き崩され、現実と直面させられた思いです。
僕などは、ペットであっても、連れ出すのは危険かもしれない、という意見に正面切って反対できず、「仕方がない」と考えてしまう部分があり、家畜なら、なおさら、殺処分はしかたがないだろうと、感じていました。
なぜなら、鳥インフルエンザなどで、何十万羽という鳥の殺処分を伝えているので、感染しないにしても、人の口に誤ってはいってもいけないので、「牛の殺処分はやむなし」と漠然と考えていたのです。
しかし、それは、何も知らない渋谷の若者と同じレベルであるのだと痛感し自分の物事の捉え方の甘さを突き付けられました。
無知とは、なんと恥ずべきことなのか。

映画は衝撃的な幕開けでした。
急な避難により、牛舎に取り残されたおびただしい牛の死骸。
これが、映画なんですね。
テレビでは、カットされるか、全面モザイク処理をするところ。
真実であっても伝えられないもどかしさ、
こういうところにも映画の力を感じました。

そして、長期にわたった地道な取材に頭が下がる思いがしました。被ばく牛にスポットがあたっていますが、カメラは、酪農家の生き方を浮き彫りにしていました。しかも、5~6家族あったよね。そこに、この映画の底力を感じました。

殺処分に反対して、牛を育てていたご主人が、ついに殺処分に同意するむなしさ、その瞬間にカメラも同行している密着ぶり。
牛は家畜もペットも隔たりなく、家族なのだと気づかされたと同時に、この件に関して、国が全く無関心の結果、こうした悲劇を招いているのだと強く感じました。

一方、吉沢さんは、牛を飼うよりも世の中に訴える方に舵を切った。
お姉さんのインタビューと吉沢さんの渋谷でのアジ演説のカットバックは秀逸で訴えるものがありました。
行方不明家族も、捜索活動や、講演活動など、いまの災難をエネルギーに変えて生きている人たちが少なくありません。被災して「生きる」とはどういうことなのか?それがこの作品で浮かび上がってくるのです。
ですから、吉沢さんの活動や、言葉がどんどん先鋭化してゆく状態をみて、その精神状態が見えてくる。福島のストレスがリアルに見えてくるのです。
素晴らしい取材だと思いました。

そして、終盤、おそらく仮設住宅で語った、酪農家のご主人の「自然の中で牛を育てるって最高の幸せだった。でももう、生き物は飼わない」という、あの笑みもこぼれそうなインタビューが胸を打ちました。
酪農はやらない、牛は飼わない、ではなく、「生き物は飼わない」
そこには、家畜もペットも同じだという、生き物と暮らす人生の豊かさと、それを奪われたときの絶望がみてとれました。

原発さえなければという深い思いもよぎると同時に、そうは言っても、なくならないよな原発は、というあきらめのような感情も感じたのです。

一方で、役に立たない牛を役立てようと尽力する大学教授の活動も、素晴らしいと思いました。
まだ、福島では何も解決していない。
そうしたなか、莫大な費用(餌代)と時間を負担して、多くの牛を生かしている酪農家がいることがこの作品で、世の中に紹介されたことは意義深いことだと思います。大変な力作でした。
餌代の負担など、何か支援の手が受けられるようになるといいと強く感じました。

政治家は、官僚は、この現実を知っているのだろうか?

榛葉さん、
よい作品をありがとう!!
松原監督にもよろしくお伝えください。

フジテレビアナウンサー
「とくダネ!」
笠井信輔

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